特集 総合診療医の“若手ロールモデル”を紹介します!—私たちはどう生きるか
【若手ロールモデル&データファイル集】
私の総合診療=❼家庭医療学+ネットワーク×東北
櫻井 広子
1
1みちのく総合診療医学センター
pp.46-49
発行日 2020年1月15日
Published Date 2020/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202448
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私は神奈川県の出身ですが、秋田大学に拾ってもらって以降、秋田→岩手→宮城と「東北」で研さんを積んできました。東北では、高齢化がいち早く進んでいます。加えて医師不足が深刻で、“医療過疎地”と言われるような地域も少なくありません。研修医も指導医も忙しく、また当初は新設プログラム第1号のいわゆる「1人専攻医」であったことから、家庭医療を共に志す仲間がいない状況のなか、失敗しながら体当たりで挑戦してきました(後期研修中のプログラム移籍も経験しています)。リアルな仲間が身近にいなかったぶん、オンライン上で1人専攻医・1人指導医らを支援する「はっちぼっちステーション」の運営に携わり、学びを共有するネットワークづくりに取り組んできました。また、共に学ぶ仲間が必要なのは、地域のみなさんも同じです。認知症キャラバンメイトとして住民と「認知症カフェ」を開催したり、まちづくりやコミュニティデザインにも関心をもって取り組んでいます。現在は産休中ですが、今後も東北地方に胸を借りて総合診療を実践するべく、復帰後のビジョンを思い描いているところです。
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