特集 臨床写真図鑑 レアな疾患編—見逃したくない疾患のコモンな所見
レアな疾患のコモンな所見集
飲酒後顔が赤くなる患者さんにはご用心!
守川 義信
1
1南奈良総合医療センター 循環器内科
pp.1327-1328
発行日 2019年11月15日
Published Date 2019/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202343
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CASE
患者:40歳台、男性
主訴:安静時の左頸部の圧迫感
現病歴:X年9月頃から、明け方に頸部の重たさを自覚するようになった。翌年1月から、徐々に症状が頻回となったため、内服薬(ニコランジル、硝酸イソソルビド、ベニジピン、プラバスタチン)を投与された。その後さらに症状が増悪したため、同年4月に某病院で冠動脈造影が行われた。冠動脈の有意な狭窄は認められなかったが、カテーテル先端の刺激により右冠動脈近位部(AHA分類#1)に99%の狭窄を認めたため「冠攣縮性狭心症」を疑われた。その後も気温の低下などで症状を頻回に自覚し、硝酸薬追加後に症状が増悪したため、精査・加療目的で当科に紹介された。
既往歴:特記事項なし
家族歴:母;糖尿病、伯父;糖尿病、肥満症、脂質異常症、虚血性心疾患(冠動脈バイパス手術後)、祖母(母方);狭心症(図1)
嗜好歴:喫煙20本/日×25年
身体所見:体温36.4℃、血圧102/69mmHg、脈拍数75回/分、SpO2 99%(室内気)。
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