GM Group Dynamics・9
JACRA(日本チーフレジデント協会)
福井 翔
,
小杉 俊介
pp.1163
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202283
- 有料閲覧
- 文献概要
新たな組織が産声をあげた。「JACRA(Japan Chief Resident Association)」である。その名のとおり、“チーフレジデント”(以下CR)の協会であるが、CRとは管理・教育・メンターシップ・カウンセリングなどを担い、若手のリーダー的役割を果たすレジデントを指す(p.1255)。米国では、原則すべての内科研修プログラムにそのポジションが存在し、またCRのノウハウや他施設との交流を得る目的でAPDIM(米国内科プログラム長会議)Chief Residents Meetingが年1回開催され、全米から次期CRが参集する。
国内にもCR制度は散在しており、たとえば筆者が属する聖路加国際病院では、研修医教育をはじめ、各種委員会への出席、病床管理、研修医の勤務管理や面談などを行い、若手内科医師の代表としてミドルマネジャーの役割を果たしている。しかし施設間の交流はなく、日本にCRに関する組織は存在しなかったが、2016年に野木真将医師(ハワイ大Queen's Medical Center、p.1254)が米国のCRと教育について日本で講演したことをきっかけに、各病院のCRにつながりが生まれた。さらに、ACP Japan(米国内科学会日本支部)でのワークショップや米国Chief Resident meetingへの参加を通じ、関係性が深まった。そこで、小杉俊介医師(麻生飯塚病院、JACRA代表)・長崎一哉医師(水戸協同病院、p.1210) ・野木医師が発起人となり、日本でチーフレジデントミーティングを行う計画が起ち上がり、全国の教育病院から有志のCRが集まってJACRAが設立された。
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.