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苦悩も苦労もあった症例
高岸 勝繁
1
1京都岡本記念病院総合診療科
pp.1336-1341
発行日 2018年10月15日
Published Date 2018/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201730
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病歴
患者:39歳、女性。
主訴:左前腕・左大腿部の疼痛、右側頭部痛。
現病歴:来院1年前、顎に子どもがぶつかってきたのを契機に、下顎の疼痛が出現。歯科口腔外科を受診し、下顎骨髄炎と診断された。掻爬術が行われ、改善を認めた。この際、感染症や悪性腫瘍は認められず、特発性の下顎骨髄炎と診断された。
半年前より運動後の左前腕・左大腿部痛と、慢性的な右側頭部の頭痛を自覚。近医で頭部CTを評価されたが、「異常なし」と判断された。その後も疼痛は持続していたが、日常生活を妨げるほどのものではなく、経過観察していた。今回感冒症状があり、受診した際に、上記症状を相談された。
頭痛は10段階で3〜4程度の持続痛。寛解増悪因子なし。上下肢痛は運動後に6/10程度の鈍い痛みがあった。悪心・嘔吐、視覚症状、発熱、体重減少などは認められず。
嗜好歴:喫煙歴・飲酒歴なし。
既往歴:1年前に下顎骨髄炎。
内服:ロキソニン®頓用。
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