特集 オンコ・ジェネラリスト—「がん」に強い総合診療医をめざして
【緩和“治療”は任せて!】
できるようになりたい! 症状マネジメントのツボ❷抑うつ・不安
平山 貴敏
1
,
清水 研
1
1国立がん研究センター中央病院 精神腫瘍科
キーワード:
がん患者の不安・抑うつ
,
がん告知後の心理的経過
,
支持的精神療法
,
がん患者の薬物療法
,
コンサルトのタイミング
Keyword:
がん患者の不安・抑うつ
,
がん告知後の心理的経過
,
支持的精神療法
,
がん患者の薬物療法
,
コンサルトのタイミング
pp.1244-1247
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201696
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Case
がん告知後に「うつ病」を発症したケース
患者:43歳、女性。乳がん。
生活歴:夫・長女・次女と4人暮らし。専業主婦。
現病歴:がん検診で異常を指摘され、近医を受診。乳がんが疑われ、当院を紹介受診。精査の結果、「乳がん」で手術が必要であるという告知を受けた。
その直後から、今後の治療や予後への不安を感じ、不眠・食欲不振が出現。表情は暗く、「定期検診を受けていたのに……。もっとたくさん検査すればよかった。いつまで生きられるだろう……」と涙を流した。抗不安薬を処方し、支持的に傾聴したが、2週間経っても改善しなかった。「うつ病」と診断し、抗うつ薬を開始したあとは徐々に改善し、治療に対して前向きな発言が増えた。
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.