特集 —ポリファーマシーを回避する—エビデンスに基づく非薬物療法のススメ
【症状編】
抑うつ・不安
井本 博之
1
1大津ファミリークリニック
キーワード:
向精神薬
,
重複投薬
,
医療化
,
笠原の小精神療法
,
認知行動療法
,
shared decision making
Keyword:
向精神薬
,
重複投薬
,
医療化
,
笠原の小精神療法
,
認知行動療法
,
shared decision making
pp.1206-1209
発行日 2020年10月15日
Published Date 2020/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202825
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
「うつ病」や「不安障害」の疾患概念は思いのほか不確かなもので、DSM(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)においても診断基準は変遷し続けている。医療者としては病名によるラベリングを急がず、いったん不確実性を許容してみることで、過剰な投薬を防ぐことができる可能性がある。特に高齢化社会においてはベンゾジアゼピン(BZD)を含む向精神薬の使用がもたらすリスクは大きく、うつや不安に対して薬物療法が必要な病態を踏まえ、薬物療法の適応にかかわらず重要な非薬物療法の存在を認識しておきたい。
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.