特集 糖尿病のリアル—現場の「困った!」にとことん答えます。
連携の要所 ミニQ&A
❸小児糖尿病
田久保 憲行
1
1順天堂大学医学部 小児科学講座
キーワード:
患児の発達段階と療養者
,
糖尿病教育と学校関係者
,
自己管理と療養支援
,
小児科から内科への移行期医療
Keyword:
患児の発達段階と療養者
,
糖尿病教育と学校関係者
,
自己管理と療養支援
,
小児科から内科への移行期医療
pp.385-388
発行日 2018年3月15日
Published Date 2018/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201409
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Q1 小児1型糖尿病の患者さんを、家庭医として診る時のポイントは?
◦発達段階に応じた最適な治療・教育を
成人と異なり小児では、患児の発達段階や能力に応じて、最適な治療法を選択することがポイントである1)。食事摂取量が安定しない乳幼児期には、インスリンポンプの導入が有用な場合がある。保育施設や幼稚園に通っていて自己注射などで自己管理ができない場合は、昼食時のインスリン注射をせず、朝食時と夕食時の2回法で治療導入する場合もある。
就学前の小児には自己管理が難しく、療養者の主体は親であり、糖尿病教育の対象も親中心となる。そのため、家庭の状況や親の理解度を、常に把握することがポイントである。さらに、患児にも発達段階に合わせてわかりやすく説明して理解を促し、成熟度に応じた自己管理を促すことが重要となる(表1)2)。
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