特集 頭痛患者で頭が痛いんです!
【知っておくべき頭痛たち】
これでもう怖くない雷鳴頭痛
竹内 俊輔
1
,
林 寛之
1
1福井大学医学部附属病院救急部
キーワード:
人生で最悪の頭痛
,
オタワSAHルール
,
頭部CTの限界
,
血管画像の繰り返しの再検
,
多発性分節様の血管収縮像
Keyword:
人生で最悪の頭痛
,
オタワSAHルール
,
頭部CTの限界
,
血管画像の繰り返しの再検
,
多発性分節様の血管収縮像
pp.208-213
発行日 2018年2月15日
Published Date 2018/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201349
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Case
片頭痛と思われたが、問診(雷鳴頭痛)より、くも膜下出血の診断に至った1例
患者:55歳、女性。
既往歴:片頭痛。
現病歴:19歳時より片頭痛があり、アセトアミノフェンとトリプタン製剤で改善していた。本日調理中に頭痛が出現し、外来受診した。過去3年間に同様の激しい頭痛が3回あり、今回が4回目だった。来院直後1度嘔吐したが、待合室では普段の片頭痛の痛みとなった。体温36.8℃、血圧150/110mmHg、脈拍数90回/分。研修医が診察し、意識は清明で神経所見の異常および項部硬直もないため、片頭痛と診断した。過去3回の頭痛では、病院受診はしなかったという。上級医が今回受診した理由を尋ねると、調理中に立ち上がった瞬間に突然頭痛が出現し、トリプタン製剤を内服しても改善せず、いつもと違い急激で激しい頭痛だったからだと。即座に頭部CTを行い、くも膜下出血の診断に至った1)。
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