特集 シン・フィジカル改革宣言!—私の“神技”伝授します。
【部位別“神技”!—何を意識して診ているか?】
—眼—実は簡単!眼底診察
鈴木 富雄
1
1大阪医科大学附属病院 総合診療科
キーワード:
外側15度の角度からの感覚
,
プラットフォームとしての親指
,
静脈拍動
Keyword:
外側15度の角度からの感覚
,
プラットフォームとしての親指
,
静脈拍動
pp.47-53
発行日 2018年1月15日
Published Date 2018/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201303
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Case
「細菌性髄膜炎」が疑われ、眼底検査で「静脈拍動」を確認して髄液検査を施行できた一例
患者:68歳、男性。
既往歴:高血圧、糖尿病。
現病歴:数日前から「全身倦怠感」があり、夕方に「悪寒戦慄」とともに38℃の「発熱」があり、「頭痛」を訴え救急搬送された。
頭部CT検査で、脳全体が腫脹して脳溝が狭小化している印象もあり、「脳浮腫」の可能性も考えられた。そのため腰椎穿刺がためらわれたが、眼底検査で明らかな「静脈拍動」を確認でき、少なくとも脳圧が上昇した状態ではないと判断して髄液検査を施行。問題なく腰椎穿刺でき、混濁した髄液中に多核球優位の髄液細胞数の著増を認め、「細菌性髄膜炎」(p.73・113)の診断がつき、速やかに継続治療に移行することができた。
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