特集 今そこにある、ファミリー・バイオレンス|Violence and Health
【スペシャル・アーティクル】
「訪問看護師」が利用者・家族から受ける暴力—兵庫県における実態調査の結果から
林 千冬
1
,
今岡 まなみ
2
,
藤田 愛
3
,
山﨑 和代
4
,
遠藤 理恵
5
,
花井 理紗
6
1神戸市看護大学 基盤看護学領域 看護管理学分野
2前 神戸市看護大学
3北須磨訪問看護・リハビリセンター
4西宮市社会福祉事業団 訪問看護課
5訪問看護ステーション アスカケアライフ
6神戸市看護大学
キーワード:
身体的暴力
,
精神的暴力
,
訪問看護
,
単独訪問
Keyword:
身体的暴力
,
精神的暴力
,
訪問看護
,
単独訪問
pp.1516-1519
発行日 2017年11月15日
Published Date 2017/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201213
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わが国で保健医療福祉職場における「暴力」が注目され始めたのは、2000年初頭からである。対人接触の多い看護職の取り組みは早く、日本看護協会は2001年また2003年に全国の病院調査1, 2)を行い、看護職員を含む病院職員また医療福祉施設者が少なからず患者から暴力を受けているという実態を明らかにした。これらを踏まえ、同協会は2006年、「保健医療福祉施設」における暴力対策指針3)を作成し普及に努めてきた。
一方、「訪問看護」の場で看護師が受ける暴力については、トラブルやクレーム(p.1524・1534)の一部として徐々に問題視はされてきたが、サンプリングやサンプル数の限界もあり、その実態は未だ十分に解明されたとは言えず、予防も含めて対策の検討は進んでいないのが現状である。
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