特集 ケースとクイズで総ざらい! 街場の2型糖尿病治療
【スペシャル・アーティクル】
医師にもできる栄養指導のコツ
中山 久仁子
1
1医療法人メファ仁愛会 マイファミリークリニック蒲郡
キーワード:
食べるタイミング
,
食事内容のバランス
,
食べ順
,
炭水化物
,
手ばかり
Keyword:
食べるタイミング
,
食事内容のバランス
,
食べ順
,
炭水化物
,
手ばかり
pp.334-339
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200518
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Case ❶
医師の栄養指導のみで改善した一例
患者:56歳,男性.会社員(デスクワーク).
家族歴:父;糖尿病.
既往歴:高血圧で内服治療中.飲酒;ビール350ml毎日,喫煙;20本/日×36年間.
現病歴:5年前から血糖が高めと言われ,今年の健診で受診を強く推奨されたため,受診した.
身長167cm・体重77kg,BMI 27.6.血圧 140/82mmHg,空腹時血糖196mg/dl,HbA1c 8.2%.食事は朝抜き,昼は会社の食堂,夜は外食が多かった.運動は特になし.
まず,食事と運動の生活習慣改善のため,外来受診のたびに食事・運動療法の実施確認を行った.食事は1日3食,各食に主食・主菜・副菜を必ず入れ,野菜から食べ始め,ゆっくり噛んで食べるように指導した.運動は,通勤時の駐車場を会社から徒歩20分の所にして,毎日往復40分の歩行を開始した.
徐々に体重が減少し,1年後には体重71kg,HbA1c 6.8%,さらに1年後には体重66kg,HbA1c 5.8%.薬物療法を要さず,その後3年間HbA1c 5%台を維持している.
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.