栄養代謝制御における消化管生理活性ペプチドの役割
アミノ酸のインクレチン分泌制御機能 消化管化学センサーの機序と栄養代謝制御における役割について
保坂 浩子
1
,
草野 元康
,
川田 晃世
,
栗林 志行
,
下山 康之
,
河村 修
1群馬大学 大学院病態制御内科
キーワード:
Amino Acids
,
脂肪
,
炭水化物
,
タンパク質
,
Glutamic Acid
,
消化管
,
Glucagon-Like Peptide 1
,
Incretins
Keyword:
Amino Acids
,
Carbohydrates
,
Fats
,
Proteins
,
Glutamic Acid
,
Gastrointestinal Tract
,
Glucagon-Like Peptide 1
,
Incretins
pp.699-704
発行日 2013年5月20日
Published Date 2013/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013272239
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食べたものが有用なものか,有害なものかを消化管が感知することは,その後の消化吸収のプロセスに備えたり,嘔吐や胃排出遅延などの防御反応を引き起こすのに必須である.栄養素感知の仕組みとして,栄養素の吸収によるもののほか,腸管細胞表面の栄養素特異的受容体による感知があり,とくにGタンパク質共役受容体(G protein-coupled receptor;GPCR)が重要である.グルタミン酸は食事性の蛋白質にもっとも多く含まれるアミノ酸である.L体のアミノ酸はラットのGLP(glucagon-like peptide)-1分泌細胞からGLP-1分泌を引き起こすことが報告されている.われわれの実験では流動食にグルタミン酸ナトリウムを添加することにより食後早期のGLP-1分泌が促進され,食後血糖の上昇を抑える効果が認められた.
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