Editorial
鳳仙花
松村 真司
1
1松村医院
pp.605
発行日 2015年7月15日
Published Date 2015/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200269
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当院に来た医学生が実習後よく挙げる感想に「本当に幅広い問題に対応しているのですね.」がある.地域の総合診療医として求められるままに診療を続ける間に,本当にさまざまな問題に対応してきた.それらの中には,地域で診療を始めてからのほうがよく出会うようになったものもある.
その一つが,本特集の頭部外傷である.もちろん重症の頭部外傷を直接担当する機会はほとんどなく,たいていは一見ごく軽症に見える患者たちである.ただ,一次救急を担当する総合診療医にとって,「もし判断を誤ったら…」と考えると,こちらの頭が相当痛くなる問題でもある.また,私は在宅診療も行っているので,脳外科手術後,比較的症状が安定した慢性期の患者を長期に担当することも多い.これらの患者は比較的若年者が多く,専門医をはじめ多くの人たちと協力して取り組んではいるものの,「もう少し自信をもって対応できるようになりたい」と,常々感じている分野の一つでもある.
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