Japanese
English
特集 十二指腸主乳頭と副乳頭の病態に迫る
総説
膵臓と胆道の発生
Developmental anatomy of the pancreas and biliary duct
細村 直弘
1
,
雨宮 秀武
1
,
川井田 博充
1
,
藤井 秀樹
1
Naohiro HOSOMURA
1
,
Hidetake AMEMIYA
1
,
Hiromichi KAWAIDA
1
,
Hideki FUJII
1
1山梨大学医学部 外科学講座第一教室
1The First Department of Surgery, Yamanashi University Graduate School of Medicine
キーワード:
肝憩室
,
腹側膵原基
,
背側膵原基
,
原始総胆管
,
胆囊管
Keyword:
肝憩室
,
腹側膵原基
,
背側膵原基
,
原始総胆管
,
胆囊管
pp.477-482
発行日 2012年9月15日
Published Date 2012/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100614
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要旨
膵,胆道の発生は,胎生3週末に,前腸から肝憩室が芽生することに始まる.4週中頃に前腸から背側膵原基が芽生し,4週末に肝憩室に腹側膵原基と胆管,胆囊の原基が芽生する.6週から原腸の回転が始まり,肝憩室から生ずる原始総胆管は腹側膵原基とともに回転を始める.これと同時に十二指腸原基ならびに原始総胆管の内腔形成が始まり,それは経時的に総胆管から肝門部に向かって進行し,10週には肝門部までの胆囊管と肝外胆管の内腔形成が完了する.肝内胆管は肝細胞と同じ幹細胞から発生し,10週には肝内外胆管が疎通する.胆囊内腔は胎生12週で完成する.原腸の回転により腹側膵と背側膵は癒合し,両原基の膵管も癒合疎通して主膵管となる.
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