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特集 肝癌―治療計画・支援のための画像診断
各論
肝細胞癌の術前画像診断
粒子線治療のための画像診断
Diagnostic radiology in particle beam therapy for hepatocellular carcinoma
河島 光彦
1
Mitsuhiko KAWASHIMA
1
1独立行政法人国立がん研究センター東病院・放射線治療科 臨床開発センター粒子線医学開発部
1Radiation Oncology Division,Particle Therapy and Radiation Oncology in Research Center for Innovative Oncology,National Cancer Center Hospital East
キーワード:
肝細胞癌
,
粒子線治療
,
患者選択
,
標的設定
,
線量-体積ヒストグラム
Keyword:
肝細胞癌
,
粒子線治療
,
患者選択
,
標的設定
,
線量-体積ヒストグラム
pp.233-236
発行日 2012年5月15日
Published Date 2012/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100560
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要旨
粒子線治療は,その優れた線量分布特性からX線よりも安全に高線量を肝細胞癌に投与でき,良好な腫瘍制御率が報告されている.このため従来の肝切除(移植),ラジオ波焼灼などの局所壊死療法,経動脈的(化学)塞栓療法を主体とした治療体系の盲点となる,切除や局所壊死療法ができない孤立,集簇性肝細胞癌に対する効果が期待できる.肝細胞癌の部位や形態,進展様式,肝機能,粒子線の非癌部肝臓への照射体積などを考慮した,適切な患者選択,標的設定,および線量分布の作製が重要である.本稿では,主としてほかの治療法の盲点を埋める目的で行った,肝細胞癌への粒子線治療の試みを通じて得られたデータと経験について概説する.
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