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特集 肝細胞癌の化学療法―分子標的治療の進歩と効果判定
各論
肝細胞癌の化学療法の治療効果判定
PETによる治療効果判定
Therapeutic-effect determine of a chemotherapy to the hepatocellular carcinoma by positron emission tomography
塩見 進
1
,
小谷 晃平
1
,
川村 悦史
1
,
東山 滋明
1
,
河邉 讓治
1
,
田中 弘教
2
Susumu SHIOMI
1
,
Kouhei KOTANI
1
,
Etsushi KAWAMURA
1
,
Shigeaki HIGASHIYAMA
1
,
Joji KAWABE
1
,
Hironori TANAKA
2
1大阪市立大学大学院 医学研究科核医学
2兵庫医科大学 肝胆膵科
1Department of Nuclear Medicine,Osaka City University Graduate School of Medicine
2Department of Hepatobiliary & Pancreas Disease. Hyogo Medical Collage
キーワード:
分子標的治療
,
PET
,
FDG
,
全身転移
,
治療効果判定
Keyword:
分子標的治療
,
PET
,
FDG
,
全身転移
,
治療効果判定
pp.633-637
発行日 2011年9月15日
Published Date 2011/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100470
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要旨
PET(positron emission tomography)は腫瘍の代謝面での評価を行うことにより,CTやMRIなど従来の画像診断に比べ治療効果を早期にとらえることができる.PETの利点は客観的指標であるSUV(standardized uptake value)を用いることにより腫瘍を数量的に評価できること,腫瘍の全身転移を評価できる点である.PETの腫瘍診断に関しては,糖代謝を評価するフルオロデオキシグルコース(FDG)が広く用いられているが,肝細胞癌の約半数において偽陰性を示す.しかしリン脂質代謝や脂肪酸代謝を反映するPET製剤を用いることによりPET陰性癌の診断が可能である.今後これらのPET製剤を組み合わせることにより,肝細胞癌に対する化学療法の効果判定にPETの果たす役割は大きくなっていくと考えられる.
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