Japanese
English
特集 経過を追えた小膵癌―この所見に気をつけろ!
症例呈示
家族性膵癌
Genomic mutations and early detection of hereditary pancreatic cancer
阿部 永
1,2
,
元井 冬彦
1
,
川口 桂
1
,
江川 新一
1
,
杉田 純一
2
,
海野 倫明
1
Hisashi ABE
1,2
,
Fuyuhiko MOTOI
1
,
Kei KAWAGUCHI
1
,
Shinichi EGAWA
1
,
Jyunichi SUGITA
2
,
Michiaki UNNO
1
1東北大学 消化器外科
2十和田市立中央病院 外科
1Division of Hepato-Billiary Pancreatic Surgery,Department of Surgery,Tohoku Unversity Graduate School of Medicine
2Department of Surgery,Towada City Hospital
キーワード:
家族性膵癌
,
遺伝子異常
,
家族性膵癌症候群
,
MD-CT
,
EUS-FNA
Keyword:
家族性膵癌
,
遺伝子異常
,
家族性膵癌症候群
,
MD-CT
,
EUS-FNA
pp.269-275
発行日 2011年5月15日
Published Date 2011/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100393
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要旨
分子病理学的検討により膵癌に共通したいくつかの遺伝子異常がみつかってはいるものの,5年生存率などの予後の飛躍的改善は認められていない.しかしながらそうした遺伝的要因は膵癌の発生リスクに大きく影響を与えている.家族性膵癌とは遺伝子を半分共有する第1度近親者に膵癌の家族歴を有する膵癌と定義され,いくつかのほかの疾患との関連性も明らかにされている.家族歴の把握は不可欠であり,発症早期の微小な腫瘤(特に10mm以下のTS1膵癌)を同定するにはERCPにおける微細な膵管像の変化を見逃さずUSやEUSにて腫瘤を同定しEUS-FNAで診断を下すことが有益である.
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