Japanese
English
特集 SPNのすべて―典型例から非典型例まで
SPNに対する組織生検
Fine-needle aspiration of solid-pseudopapillary neoplasms of the pancreas:a review of the literature
今岡 大
1
,
木下 芳一
1
,
水野 伸匡
2
,
澤木 明
2
,
原 和生
2
,
高木 忠之
2
,
山雄 健次
2
Hiroshi IMAOKA
1
,
Yoshikazu KINOSHITA
1
,
Nobumasa MIZUNO
2
,
Akira SAWAKI
2
,
Kazuo HARA
2
,
Tadayuki TAKAGI
2
,
Kenji YAMAO
2
1島根大学医学部 消化器肝臓内科
2愛知県がんセンター中央病院 消化器内科
1Department of Gastroenterology and Hepatology,Shimane University School of Medicine,Shimane
2Department of Gastroenterology,Aichi Cancer Center Central Hospital,Nagoya
キーワード:
SPN
,
EUS-FNA
,
偽乳頭状構造
,
粘液様基質
,
β-catenin
Keyword:
SPN
,
EUS-FNA
,
偽乳頭状構造
,
粘液様基質
,
β-catenin
pp.387-394
発行日 2009年7月15日
Published Date 2009/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100171
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要旨
Solid-pseudopapillary neoplasm(SPN)は,若年女性に好発する比較的稀な膵腫瘍である.近年の画像診断技術の進歩に伴い,その発見頻度は高くなりつつあるが,SPNの術前診断は決して容易でなく,しばしば臨床的に大きな問題となる.
以前よりSPNに対しては,CTガイド下穿刺吸引生検をはじめとした様々なアプローチで生検が試みられてきたが,その診断能は決して十分といえるものではなかった.しかし超音波内視鏡下穿刺吸引生検(EUS-FNA)の登場によって SPNの術前病理診断の成績は大きく向上し,さらには腹腔鏡下の縮小手術など治療方針にも大きな影響を及ぼしつつある.しばしば非典型的な臨床所見を呈しうるSPNの診断においては適切な治療方針決定の観点からは画像診断のみならず,組織生検を含めた積極的な対応が望まれる.
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