Japanese
English
特集 MDCTは膵・胆道癌の診断にどこまで迫れるか
MDCTは膵癌の診断体系を変えたか
Did MDCT Change the Diagnostic System of the Pancreatic Cancer?
望月 健太郎
1
,
蒲田 敏文
1
,
松井 修
1
Kentaro MOCHIZUKI
1
,
Toshifumi GABATA
1
,
Osamu MATSUI
1
1金沢大学大学院医学系研究科経血管診療学
1Department of Radiology, School of Medicine, Kanazawa University, Kanazawa
キーワード:
膵癌
,
MDCT
,
病期診断
,
局所進展度因子
Keyword:
膵癌
,
MDCT
,
病期診断
,
局所進展度因子
pp.125-132
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100022
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要旨
近年の画像診断の進歩は著しく,特にMDCTの登場でもたらされた空間分解能,時間分解能の飛躍的な向上が膵癌の診断に与えたインパクトは大きい.膵癌の画像診断は通常まず存在診断,質的診断に始まり,病期診断へと進み,外科的切除可能と判断された場合には血管解剖などの付加的な情報も必要となってくるが,MDCTのきわめて薄いスライス,多時相,広範囲のCT画像は,これらすべての情報を1回の撮影で取得することも不可能ではない.MDCTが膵癌の診断体系に大きな影響を及ぼしたことは間違いないが,一方で,CT値の違いや血流の多寡の違いを描出するというCTの本質的な部分はMDCTも従来のCTと変わっておらず,MDCTにも多くの限界があることを忘れてはならない.
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