Japanese
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特集 MDCTは膵・胆道癌の診断にどこまで迫れるか
序説・MDCTに期待するもの
Expectation for Diagnosis of Pancreatobiliary Carcinomas by MDCT
真口 宏介
1
Hiroyuki MAGUCHI
1
1手稲渓仁会病院消化器病センター
1Center for Gastroenterology, Teine-Keijinkai Hospital, Sapporo
キーワード:
MDCT
,
膵・胆道癌
Keyword:
MDCT
,
膵・胆道癌
pp.115-116
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100020
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■はじめに
膵・胆道癌の診断法には,US,CT,MRIを中心とした低侵襲的検査法のほか,超音波内視鏡(EUS),ERCP,管腔内超音波(IDUS)など内視鏡を用いた検査に加え,症例によっては血管造影,経皮経肝胆道ドレナージ(PTBD)など,やや侵襲的な検査も行われてきた(表1).これら多数のmodalityを要する理由は,膵・胆道が解剖学的に複雑な場所に位置し,細い管腔臓器でありながら膵では実質を持つなど診断困難な要因が多いことに加え,各modalityにそれぞれ診断限界があり,正確な診断を得るために多数の情報を組み合わる必要があるからである.しかし,当然ながら低侵襲で,かつ少ないmodalityにて正確な診断が得られることが望ましく,各種画像診断機器の改良が進められている.その中で登場してきたのがMultidetector-row CT(MDCT)であり,画像診断に与えたインパクトは大きい.
では,「MDCTが膵・胆道癌の診断にどこまで迫れるようになったのであろうか?」これが本特集号のテーマである.特に,MDCTにより小膵癌や早期胆道癌の診断が可能になったのか?術前診断として省略できる検査は何か?現状での限界は?について専門家の先生にご執筆頂く企画とした.
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