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特集 自己免疫性膵炎とその周辺
序/自己免疫性膵炎の疾患概念―びまん性膵管狭細型と限局性膵管狭細型慢性膵炎の位置づけ
The Concept of Autoimmune Pancreatitis:The Definition of Diffuse Duct-Narrowing Pancreatitis and Localized Duct-Narrowing Pancreatitis
土岐 文武
1
Fumitake TOKI
1
1東京女子医科大学消化器放射線科
1Department of Radiology, Iustitute of Gastroenterology, Tokyo Women's Medical University
キーワード:
自己免疫関連膵炎
,
膵管狭細型慢性膵炎
,
限局性膵管狭細型慢性膵炎
,
膵管狭細型自己免疫関連膵炎
,
腫瘤形成性膵炎
Keyword:
自己免疫関連膵炎
,
膵管狭細型慢性膵炎
,
限局性膵管狭細型慢性膵炎
,
膵管狭細型自己免疫関連膵炎
,
腫瘤形成性膵炎
pp.11-15
発行日 2002年1月15日
Published Date 2002/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900364
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はじめに
最近,自己免疫性膵炎という言葉が良く使われるようになってきている.しかし,自己免疫性膵炎に関してはその診断基準はいうまでもなく,概念もまだ確立されていないのが現状である.
自己免疫性膵炎は,膵の構成成分(自己膵)が自己抗原としてCD4陽性helperT細胞により認識され,免疫応答を生じた結果,膵を障害することにより発症する炎症性病変として捉えられている1).したがって,膵管系に特異的な抗体の存在が証明できれば客観的な診断が容易になると思われる.しかし,現状では特異的な抗体系の証明手段が確立されておらず,画像所見や非特異的な抗体が診断に大きなウエイトを占めていると言わざるを得ない.
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