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特集 門脈圧亢進症の病態と治療
門脈圧亢進症の病理
The Pathology of Portal Hypertension
鹿毛 政義
1
Masayoshi KAGE
1
1久留米大学医学部病理学教室
1Department of Pathology, Kurume University School of Medicine
キーワード:
門脈圧亢進症
,
肝硬変症
,
特発性門脈圧亢進症
,
結節性再生性過形成
,
Budd-Chiari症候群
Keyword:
門脈圧亢進症
,
肝硬変症
,
特発性門脈圧亢進症
,
結節性再生性過形成
,
Budd-Chiari症候群
pp.701-709
発行日 2001年11月15日
Published Date 2001/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900344
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門脈圧亢進を来たす疾患として重要な肝硬変症,特発性門脈圧亢進症(IPH),結節性再生性過形成(NRH),部分的結節性過形成(PNT),Budd-Chiari症候群の成因,門脈圧亢進の機序,肝病理形態について概説した.肝硬変の病理形態は成因によって異なる.C型ウイルス肝炎に関連した肝硬変(C型肝硬変)には特徴があり,B型肝硬変に比し,結節は小さく,線維化と炎症の程度が強い傾向があることが明らかにされている.門脈圧亢進を呈するNRHならびにPNTの非結節部の肝組織所見はIPHに類似し,これらの疾患では,肝内門脈枝の傷害を基盤とする共通した病態があり,肝の結節形成は肝萎縮に対する代償性過形成の可能性が推察される.
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