Japanese
English
症例報告
腎細胞癌胆嚢転移の1例
A Case of Gallbladder Metastasis of Renal Cell Carcinoma
植木 敏晴
1
,
別府 孝浩
1
,
大谷 圭介
1
,
八尾 哲史
1
,
野間 栄次郎
1
,
尾石 弥生
1
,
坂口 正剛
1
,
八尾 恒良
1
,
河原 一雄
2
,
永川 祐二
2
,
二見 喜太郎
2
,
成富 一哉
3
,
岩下 明徳
3
Toshiharu UEKI
1
,
Takahiro BEPPU
1
,
Keisuke OHTANI
1
,
Satoshi YAO
1
,
Eijiro NOMA
1
,
Yayoi OISHI
1
,
Seigo SAKAGUCHI
1
,
Tsuneyoshi YAO
1
,
Kazuo KAWAHARA
2
,
Yuji EGAWA
2
,
Kitaro FUTAMI
2
,
Kazuya NARITOMI
3
,
Akinori IWASHITA
3
1福岡大学筑紫病院消化器科
2福岡大学筑紫病院外科
3福岡大学筑紫病院病理
1Department of Gastroenterology, Chikushi Hospital, Fukuoka University
2Department of Surgery, Chikushi Hospital, Fukuoka University
3Department of Pathology, Chikushi Hospital, Fukuoka University
キーワード:
転移性胆嚢腫瘍
,
腎細胞癌
,
腹部超音波検査
,
超音波カラードプラ検査
,
超音波内視鏡検査
Keyword:
転移性胆嚢腫瘍
,
腎細胞癌
,
腹部超音波検査
,
超音波カラードプラ検査
,
超音波内視鏡検査
pp.373-379
発行日 2001年5月15日
Published Date 2001/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900298
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患者は69歳の女性.左腎細胞癌に対して左腎摘出術の際,径10mmの胆嚢ポリープを指摘されていた.20か月後に径が16mmと増大した.腹部超音波検査上表面高エコー帯を伴う低エコーの有茎性腫瘍で,超音波内視鏡検査では粘膜内に限局していた.造影カラードプラや動脈造影では栄養動脈と腫瘍濃染像を認めた.以上より腎癌の胆嚢転移と診断し,胆嚢摘出術とリンパ節郭清術を施行した.病理学的に淡明細胞癌で,粘膜内に限局していた.腫瘍表面は粘膜上皮に被覆されていたこと,腫瘍内に粘液産生腺癌の合併がないこと,隣接粘膜に高度のdysplasiaやcarcinoma in situがないことより転移性と診断した.超音波画像上の表面高エコー帯は,腫瘍表面の粘膜上皮に対応していると思われ,原発性胆嚢癌との鑑別に有用であった.
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