特集 肝細胞癌との鑑別を要する良性腫瘤―画像と病理
Adrenal Rest Tumor of the Liver
出町 洋
1
,
小西 孝司
2
,
三輪 淳夫
3
Hiroshi DEMACHI
1
,
Koji KONISHI
2
,
Atsuo MIWA
3
1富山県立中央病院放射線科
2富山県立中央病院外科
3富山県立中央病院臨床病理科
1Department of Radiology, Toyama Prefectural Central Hospital
2Department of Surgery, Toyama Prefectural Central Hospital
3Department of Pathology, Toyama Prefectural Central Hospital
キーワード:
adrenal rest tumor
,
肝臓
,
CT
,
MRI
,
Ad4BP免疫染色
Keyword:
adrenal rest tumor
,
肝臓
,
CT
,
MRI
,
Ad4BP免疫染色
pp.99-102
発行日 2001年1月15日
Published Date 2001/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900258
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疾患概念 異所性の副腎組織は,腹腔内のみならず,肺,脳,脊髄でも認められることがある1).Adrenal rest tumor of the liverは副腎組織(皮質)が肝被膜内(肝実質内)に異所性に存在する病態であり,極めて稀な肝腫瘍である2).この診断を決定するには副腎が肝外の傍腎の正常位置に存在し,肝と副腎の癒合が除外されていることが必要である.また,転移性の肝腫瘍でないことも明らかにされている必要がある.多くは良性の非機能性腺腫であるが,ときとしてクッシング症候群などの内分泌異常を伴なった症例も報告されている2,3).
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