Japanese
English
特集 肝細胞癌との鑑別を要する良性腫瘤―画像と病理
肝偽脂肪腫
Hepatic Pseudolipoma or Pseudolipoma of Glisson's Capsule
北川 清秀
1
,
川森 康博
1
,
松岡 利彦
1
,
山端 輝夫
1
Kiyohide KITAGAWA
1
,
Yasuhiro KAWAMORI
1
,
Toshihiko MATSUOKA
1
,
Teruo YAMAHATA
1
1厚生連高岡病院放射線科
1Department of Radiology, Kouseiren Takaoka Hospital
キーワード:
肝偽脂肪腫
,
脂肪
,
石灰化
Keyword:
肝偽脂肪腫
,
脂肪
,
石灰化
pp.81-83
発行日 2001年1月15日
Published Date 2001/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900255
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疾患概念 肝偽脂肪腫は稀な肝良性腫瘍様病変であり,その成因については明らかではないが,大腸の脂肪垂が捻れて遊離し肝表に着床して形成されると考えられる.一般に臨床症状を呈することはない.頻度については,剖検にて0.2%と報告されている.背景因子として,男性,肥満,アルコール多飲歴,腹部手術歴などがあげられるが,こういった背景因子がほとんど見られないとの報告もある.腫瘤は,肝被膜直下で右側に多く,孤立性で多くは2cm以下で石灰化を伴うことが多い.病理組織学的には,黄白色から灰色の腫瘤で,線維性の厚い皮膜に囲まれ,内部は変性,壊死,硝子化,石灰化を伴った脂肪織より成っている.
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