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特集 胆石症NOW―画像診断と治療をめぐって
序/変わりつつある胆石症の診断と治療
Where the Treatment of Gallstone is and Where it is Going
跡見 裕
1
Yutaka ATOMI
1
1杏林大学医学部第1外科
1The First Department of Surgery,Kyorin University, School of Medicine
キーワード:
胆石症
,
低侵襲的治療
Keyword:
胆石症
,
低侵襲的治療
pp.409-410
発行日 2000年7月15日
Published Date 2000/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900192
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はじめに
胆石症はきわめて一般的な疾患であり,しかも胆石の保有者は年々増加しつつある.わが国では,1970年頃は約300万人とされていた胆石罹患者が,最近の報告ではおおよそ1,000万人にのぼると推定される,さらに,部検例から見ると,胆石保有率は,40歳代8%,60歳代15%,80歳代20%以上とされ1),高齢化が著しくなるにつれ,胆石症の診療は医療経済的な面のみでなく,社会的にも関心の高い大きな問題を含んでいると言えよう.
胆石保有率の増加とともに病態も変化しつつある.日本胆道学会の胆石全国調査報告(1998年)によれば,胆嚢結石:77.0%,胆嚢結石合併を含む総胆管結石:21.0%,肝内結石:1.3%で,胆嚢結石の種類はコレステロール系胆石が58.3%,黒色石23.7%,ビリルビン石灰石15.9%となっている.以前に比べ,黒色石の増加が注目されるところである.
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