Japanese
English
症例報告
肝嚢胞状腫瘤が診断の契機となった膵グルカゴノーマの1例
Pancreatic Islet Cell Tumor (Glucagonoma) with Cystic Liver Metastases:A Case Report
長島 夏子
1
,
竹内 和男
1
,
染谷 貴志
1
,
奥田 近夫
1
,
吉崎 秀夫
1
Natsuko NAGASHIMA
1
,
Kazuo TAKEUCHI
1
,
Takashi SOMEYA
1
,
Chikao OKUDA
1
,
Hideo YOSHIZAKI
1
1虎の門病院消化器科
1Department of Gastroenterology. Toranomon Hospital
キーワード:
腹部超音波診断
,
膵グルカゴノーマ
,
肝転移
,
肝嚢胞状腫瘤
Keyword:
腹部超音波診断
,
膵グルカゴノーマ
,
肝転移
,
肝嚢胞状腫瘤
pp.721-726
発行日 1999年9月15日
Published Date 1999/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900106
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患者は40歳、男性.健診の超音波検査(US)で肝嚢胞を指摘され,3年後嚢胞の増大が認められたため当院を紹介された.USで嚢胞状腫瘤は壁が厚く不整なことから,広範に嚢胞変性に陥った腫瘍が考えられ,同時に膵尾部に一部石灰化を伴う不整形の低エコー腫瘤を認めたため,膵内分泌腫瘍とその肝転移を疑った.CT,血管造影などの画像診断を総合し,診断確定のためUS下肝腫瘍生検を施行,病理組織学的にそれに合致する所見が得られた.その後血清グルカゴンの異常高値が判明し,膵グルカゴノーマとその肝転移の術前診断で膵尾部切除および肝部分切除術を施行した.本例では各種画像診断のうち,最初に行ったUSが診断に極めて有用であった.
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