Japanese
English
特集 新しい超音波造影剤が与えるインパクト
SonazoidとLevovistの動態の相違
Difference of Contrast Enhanced Behavior Between Sonazoid and Levovist
平井 都始子
1
,
丸上 永晃
1
,
辻本 達寛
1
,
大石 元
1
Toshiko HIRAI
1
,
Nagaaki MARUGAMI
1
,
Tatsuhiro TSUJIMOTO
1
,
Hajime OHISHI
1
1奈良県立医科大学中央内視鏡・超音波部
1Department of Endoscopy and Ultrasound,Nara Medical University,Nara
キーワード:
超音波造影剤
,
造影ハーモニック法
,
クッパーイメージ
Keyword:
超音波造影剤
,
造影ハーモニック法
,
クッパーイメージ
pp.431-437
発行日 2007年9月15日
Published Date 2007/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100608
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要旨 SonazoidとLevovistはともに微小気泡からなる造影剤で,早期相は血液プール造影剤として血流の造影効果を得,後期相では網内系に取り込まれ肝のクッパーイメージが得られる点は共通している.しかし,Levovistは空気の微小気泡でシェルを持たないが,Sonazoidは,難溶性ガスであるペルフルブタンの微小気泡でリン脂質のシェルを持ち,Levovistに比べて長時間造影効果が持続し,超音波照射に対する振る舞いにも大きな差異がある.Levovistは共振する音圧の幅が狭く壊れやすいため,高音圧で壊すことにより造影効果を観察するのに対し,Sonazoidは幅広い音圧で共振し,壊れにくいため,共振により得られるハーモニック信号を映像化する.Levovistの造影効果は血流速度に大きく影響され,遅い血流は間欠的にしか観察できず,クッパーイメージで同一断面は1度しか観察できない.一方,Sonazoidでは造影剤濃度に応じた造影効果が連続的に観察でき,クッパーイメージを数時間,何度も繰り返し観察できる.両者の相違を理解して検査を施行することが,良好な造影効果を得,正しく診断するために重要である.
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