胆膵疾患診断におけるSonazoidの有用性

Preliminary Results of Contrast-enhanced EUS in the Diagnosis of Pancreato-biliary Diseases Using Sonazoid

要旨　Sonazoidが臨床で使用可能になったことで胆膵疾患の血行動態の把握がより詳細に可能になった．一方で，診断的にはLevovistを用いたカラードプラ断層法画像で得られた情報で十分あるいはむしろ優れている場合もある．Sonazoidは，Levovistに比して，造影の持続時間が長く，Bモード系の画像で詳細な観察が可能であることは明らかである．今後は，どのような症例でどのような使用方法が最善であるかを検討する段階である．

　また，Sonazoidの適応は“超音波検査における肝腫瘤性病変の造影”であることを十分に認識し，適応外使用を行う場合にはIRB（institutional review board）や倫理委員会の承認を得たうえで，十分なIC（informed consent）のもと行う必要がある．