Japanese
English
特集 粘液産生胆管腫瘍―その疾患概念は?
主題症例
右前上背側区域温存前区域切除術を施行した粘液産生胆管内乳頭腺癌の1例
A Case Report of Right Anterior Superior Dorsal Segment Preserving Right Anterior Segmentectomy for Intraductal Papillary Neoplasm of the Bile Duct
堀口 明彦
1
,
石原 慎
1
,
伊東 昌広
1
,
永田 英生
1
,
津田 一樹
1
,
伊藤 良太郎
1
,
森垣 暁子
1
,
宮川 秀一
1
Akihiko HORIGUCHI
1
,
Shin ISHIHARA
1
,
Masahiro ITO
1
,
Hideo NAGATA
1
,
Kazuki TSUDA
1
,
Ryotaro ITO
1
,
Satoko MORIGAKI
1
,
Shuichi MIYAKAWA
1
1藤田保健衛生大学消化器第二外科
1Second Department of Gastroenterological Surgery Fujita Health University School of medicine,Toyoake
キーワード:
粘液産生胆管腫瘍
,
進展度診断
,
縮小手術
,
経皮経肝胆道鏡
Keyword:
粘液産生胆管腫瘍
,
進展度診断
,
縮小手術
,
経皮経肝胆道鏡
pp.273-277
発行日 2007年5月15日
Published Date 2007/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100583
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要旨 粘液産生胆管腫瘍の病理学的進展様式の特徴はslow growingであり,壁深逹度は浅いが,表層進展を伴うことが多いことである.今回,右肝管に限局した乳頭型胆管腫瘍に対し,胆道鏡を用いて進展度診断を行い,発達した右前上背側胆管を温存し,右前区域切除,右肝管切除を施行した症例を報告する.粘液産生胆管腫瘍は粘液のために進展度診断が困難なことが多く,ドレナージで粘液を除外してからの診断が不可欠である.そのために穿刺やカテーテル交換に伴う癌細胞の散布予防に注意が必要である.以上の注意をはらったうえの詳細な肝区域の同定,進展度診断を行えば,本症例のような必要最小限の切除範囲で根治術が可能となる.
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