Japanese
English
特集 肝門部胆管癌の進展度診断―画像でどこまでわかるか
肝門部胆管癌の進展度診断―胆道鏡とIDUS
Staging of Hilar Cholangiocarcinoma : Cholangioscopy and IDUS
真口 宏介
1
,
高橋 邦幸
1
,
潟沼 朗生
1
,
松永 隆裕
1
,
石渡 裕俊
1
,
糸川 文英
1
Hiroyuki MAGUCHI
1
,
Kuniyuki TAKAHASHI
1
,
Akio KATANUMA
1
,
Takahiro MATSUNAGA
1
,
Hirotoshi ISHIWATARI
1
,
Fumihide ITOKAWA
1
1手稲渓仁会病院消化器病センター
1Center for Gastroenterology,Teine-keijinkai Hospital
キーワード:
肝門部胆管癌
,
経皮経肝胆道鏡(PTCS)
,
経口胆道鏡(POCS)
,
管腔内超音波検査(IDUS)
Keyword:
肝門部胆管癌
,
経皮経肝胆道鏡(PTCS)
,
経口胆道鏡(POCS)
,
管腔内超音波検査(IDUS)
pp.381-390
発行日 2004年5月15日
Published Date 2004/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100325
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- サイト内被引用 Cited by
要旨 胆管癌の進展度診断において,胆管切離線の決定は極めて重要であり,水平方向進展度診断が鍵を握る.水平方向進展様式は癌の肉眼形態によって異なり,乳頭型,結節膨張型では粘膜表層進展が多く,結節浸潤型,平坦型では壁内進展を示す.したがって,乳頭型,結節膨張型に対しては胆道鏡による粘膜変化の評価を要する.肝門部胆管癌では,結節浸潤型あるいは平坦型が多く,胆道鏡を要する症例は多くはない.むしろ,良・悪の鑑別困難例や中部・上部胆管癌の肝側進展例が対象となる.一方,IDUSは壁深達度のほか,肝外胆管での壁内進展度診断に優れる.また,術式決定に関与する右肝動脈浸潤の有無の判定に有効性が高く,かつ経乳頭的には内視鏡的乳頭括約筋切開術や内視鏡的乳頭バルーン拡張術の負荷を必要とせず,ERCPに引き続いて施行可能であり,ルーチン検査に位置付けられる.ただし,肝内胆管への壁内進展の判定には限界がある,右肝動脈浸潤判定に際し過大評価の傾向がある,などに注意を要する.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.