Japanese
English
症例報告
多彩な分化様式を示した混合型肝癌の1例
A Case of Mixed Type Hepatocellular and Cholangiocarcinoma With Various Morphological Features
眞田 雄市
1
Yuichi SANADA
1
1国立病院四国がんセンター外科
1Department of Surgery,National Shikoku Caner Center
キーワード:
混合型肝癌
,
肉腫様肝癌
Keyword:
混合型肝癌
,
肉腫様肝癌
pp.643-649
発行日 2004年9月15日
Published Date 2004/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100289
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要旨 患者は62歳,男性.1か月で10 kgの体重減少が出現し,近医を受診した.腹部超音波検査にて肝左葉外側区域に10 cm大の腫瘤を指摘された.生検を施行され,肝細胞癌の診断を得,当科紹介となり,2001年12月,入院となった.CTにて,腫瘍の頭側は,辺縁を除き造影効果に乏しく,尾側は早期で造影され,後期でwash outされる像を呈した.入院2週間後,肝拡大左葉切除を施行した.腫瘍は,頭側は低分化胆管細胞癌,尾側は低分化肝細胞癌で,肝細胞癌の成分は,肉腫様変化と,扁平上皮癌への分化を伴っていた.混合型肝癌は多種多様な進展様式を示し,その診断はきわめて困難である.本症例の画像所見と病理像をretrospectiveに検証し,提示した.(消化器画像2004;6:643―649)
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