技術講座 超音波内視鏡ガイド下穿刺術(EUS-FNA)―私のコツ【新連載】
第1回 愛知県がんセンター中央病院消化器内科
山雄 健次
pp.98-104
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100255
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■はじめに
1990年初頭に本邦,および諸外国でほぼ同時に臨床応用が開始された超音波内視鏡下穿刺術(Endoscopic Ultrasound Guided Fine Needle Aspiration:EUS-FNA)ではあったが,本邦では種々の事情で十分に普及してこなかった.しかし,ここへきて全国各地で普及の兆しが見えてきた.その理由は幾つかあるが,①適応(疾患)の明確化や拡大,②超音波内視鏡や穿刺針などの機器の開発・改良,手技の標準化により比較的容易,かつ安全に実施可能となったこと,③迅速細胞診,免疫組織化学染色,遺伝子解析などの導入による正診率の向上,④海外で研修を積んだ医師が日本各地でEUS-FNAを盛んに行うようになったこと,⑤EUS-FNAの有用性が医師の間で広く理解されるようになってきたこと,また外科医や患者さんの理解や依頼が増加したこと,DPC導入などによる医療環境が変化したこと,などが挙げられる.
本連載では,本邦や海外でとりわけ積極的にEUS-FNAに取り組んできた医師に自施設(あるいは海外)における適応と禁忌,標準的な手技,成績向上のコツなどを中心に紹介していただく.まず第1回目は,当院で行っている方法を紹介する.
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