連載 膵癌類似病変―その臨床と病理 第1回【新連載】
悪性リンパ腫
山口 幸二
1
,
田中 雅夫
1
1九州大学大学院医学研究院臨床・腫瘍外科
pp.109-114
発行日 2006年1月15日
Published Date 2006/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100131
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
●連載にあたり
膵癌は難治性固形癌の代表で膵癌根治を目指して,さまざまな診断,治療の試みがなされている.膵癌は典型的には遅延性濃染を示す不整な膵腫瘤の直接所見と胆管や膵管の拡張の間接所見として捉えられる.画像診断の進歩で膵癌の術前診断もかなり正確となったが,未だに膵癌との鑑別診断に悩む症例を経験することがある.予後改善の1つとしての早期癌発見の取り組みを“早期膵癌”として本誌に連載していた折,そうした膵癌類似病変を念頭に置くことは重要であるが,膵癌との鑑別診断困難例をまとめて連載したものは少ないことに気づいた.そこで,当科で最近10年間に経験した“膵癌類似病変”自験例を中心に臨床像,画像所見,病理所見を対比し,膵癌との類似点,鑑別点を6回にわたり解説する.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.