misdiagnosisに学ぶ
―術前診断―総胆管結石から総胆管癌を疑った1例
蒲田 敏文
1
,
松井 修
1
,
北川 裕久
2
1金沢大学病院放射線科
2金沢大学病院消化器外科
pp.741-746
発行日 2005年11月15日
Published Date 2005/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100089
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画像診断に際しては見落としがないように心がけるとともに,何らかの所見が発見されたときは臨床情報を参考に,適切な順に最小限の検査を追加し確定診断に導くことが患者の利益につながる.しかしながら,臨床情報から先入観に捉われると,思わぬ誤診に陥ることがある.
■症例提示
77歳,女性.
主訴 黄疸.
既往歴 高血圧.
現病歴 黄疸を指摘されて近医受診.CT,MRCPにて胆石胆囊炎ならびに総胆管結石の診断にて胆囊摘出術を施行した.術中の胆管造影ならびに胆道鏡にて総胆管に充実性の腫瘍を認め,総胆管癌の診断で当院消化器外科に紹介された.
入院時血液検査所見 T.Bil 1.2 mg/dl,ALP 819 IU/l,γ-GTP 110 IU/l,AST 76 IU/l,ALT 170 IU/l,血清アミラーゼ140 IU/l,CEA 3.1 ng/dl,CA19-9 611 IU/l,DUPAN II 2250 IU/l
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