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特集 炎症性肝腫瘤―診断・病理と治療選択
炎症性肝腫瘤の病理
Pathology of Inflammatory Nodular Lesions in the Liver
近藤 福雄
1,2
Fukuo KONDO
1,2
1社会保険船橋中央病院検査部病理
2千葉大学大学院医学研究院病態病理
1Department of Pathology,Funabashi Central Hospital
2Department of Molecular Pathology,Graduate School of Medicine,Chiba University
キーワード:
炎症性肝腫瘤
,
炎症性偽腫瘍
,
病原体の同定
,
腫瘍の否定
Keyword:
炎症性肝腫瘤
,
炎症性偽腫瘍
,
病原体の同定
,
腫瘍の否定
pp.165-171
発行日 2005年3月15日
Published Date 2005/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100026
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要旨 炎症性肝腫瘤の原因には,様々な病原体や非感染性炎症性疾患が含まれる.時には,真の腫瘍性病変に炎症が併存し,炎症性肝腫瘤に酷似することもある.さらに,炎症の病理像は,変性や壊死,炎症細胞浸潤,線維化など基本的に様々な病因に共通する像が多く,病期や標本の部位によって様々な像をとるため,確定診断が困難なことがある.しかし,①炎症性偽腫瘍とは,様々な原因による病態の総称であると銘記する,②病原体や特有な構造物の検出に努める,③病理,画像以外の様々な検査も併用する,④腫瘍の存在を否定する,などに留意し,確定診断まで原因検索の手を緩めないことが大切である.
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