特集 神経病理最前線
【鼎談】神経病理学に未来はあるか
柿田 明美
1
,
髙尾 昌樹
2
,
神田 隆
3
1新潟大学脳研究所病理学分野
2国立精神・神経医療研究センター病院 臨床検査部/総合内科
3脳神経筋センターよしみず病院
pp.325-331
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416202609
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日本神経病理学会の現況
神田 私が駆出しの頃は,日本神経学会(以下,神経学会)と日本神経病理学会(以下,神経病理学会)の学術集会が2〜3週の間に続けて開催されていました。同じトピックスが2つの学会で扱われることもしょっちゅうありましたが,神経病理学会でなされる議論のほうがずっと熱かったように記憶しています。当時は神経学会の主だった先生方は当然のように神経病理学会にも出ておられて,現状を見ると隔世の感があります。
今回,神経病理学会や学問としての神経病理学がどうあるべきなのか,臨床神経学の中で神経病理学は今,どういう位置づけにあるのか,さらに踏み込んで神経病理学にいったい未来はあるのか,ということをもう一度考えてみたいと思い,鼎談を企画しました。現状の課題を整理するにあたって,まず会員数や演題数の推移について,神経病理学会の理事長を務めておられる柿田先生にデータをご用意いただきましたので,ご紹介をお願いします。
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