特集 神経難病の終末期医療
【鼎談】神経難病の終末期医療
荻野 美恵子
1
,
谷向 仁
2,3
,
森 啓
4,5
1北里大学医学部附属新世紀医療開発センター横断的医療領域開発部門包括ケア全人医療学
2京都大学大学院医学研究科臨床腫瘍薬理学・緩和医療学講座
3前・大阪大学保健センター精神科
4医療法人崇徳会田宮病院
5大阪市立大学大学院医学系研究科脳血管内治療・頭蓋底外科病態学寄附講座
pp.983-992
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416200244
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終末期における医療を考える
森 本誌では終末期に関する医療の取り組みについてこれまであまり取り上げられることがなかったので,ぜひこの機会に先生方のお知恵を拝借して,いろいろ整理してみたいと思います。
多くの医師は倫理上の問題に対して非常にセンシティブになっていて,倫理問題に対して触りたくもないし,end of lifeの問題について気安く議論することは避けたいと考える人が多いことから,終末期に関する議論は後回しになっております。今日お招きさせていただきました先生方はむしろ積極的にしっかりと向き合うご活動をされておられます。まず,緩和医療という治療で終末期医療も含めて取り組んでおられる谷向先生からお願いできますか。
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