特別座談会
Leborgne報告から150年―人間の本質をみつめたBroca(前編)
岩田 誠
1
,
河村 満
2
,
酒井 邦嘉
3
,
西谷 信之
4,5
1東京女子医科大学
2昭和大学医学部内科学講座神経内科学部門
3東京大学大学院総合文化研究科
4医療法人藤田神経内科クリニック
5京都大学医学研究科高次脳機能総合研究センター
pp.1087-1098
発行日 2011年10月1日
Published Date 2011/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416101028
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1861年,外科医Pierre Paul Brocaは,ユニークな言語障害をきたして入院していたLeborgneという名の患者を診察,剖検し,責任病変が「第3前頭回」であると同定した。この発見がもとになり,「言語に関する半球優位」と「運動失語の責任病変」というその後の神経心理学を貫く2つのテーゼが投げかけられることになる。それから150年,Broca野にまつわる研究をされている4氏にお集まりいただき,Brocaによる発見の現代的意味や,奇しくも没後100年を迎えるJacksonの説にも触れながら,人間にとって言語とは何かお話しいただいた。
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