海外文献紹介
カロリー源としての脂肪酸や炭水化物は,その種類により冠動脈疾患発症リスクに差をもたらす?
廣田 尚紀
1
,
中神 朋子
1
1東京女子医科大学糖尿病センター
pp.384-385
発行日 2016年5月15日
Published Date 2016/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415200422
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脂肪酸には,主に動物に多くに含まれる飽和脂肪酸(saturated fatty acid : SFA),魚類に含まれる多価不飽和脂肪酸(polyunsaturated fatty acid : PUFA),オリーブオイルなどに多く含まれる一価飽和脂肪酸(monounsaturated fatty acid : MUFA),マーガリンなどに含まれるトランス脂肪酸があります.過去には,SFAの摂取量を減らし代わりに他の種類の脂肪酸や炭水化物を摂取させ冠動脈疾患(CHD)リスクを減少させる試みがありましたが,一定の見解が得られていませんでした.今回ご紹介する論文は,SFA由来のカロリーを①炭水化物〔2種類:全粒穀物(玄米,雑穀米,オートミールなど),精製でんぷん(白米など)+添加砂糖〕,②他の種類の脂肪酸(4種類:SFA,PUFA,MUFA,トランス脂肪酸)へ置き換えることがCHD発症リスクにどう影響するかを検討したものです.
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