Perspective◆展望
「病を引き受けられない人々のケア—聴く力、続ける力、待つ力」
石井 均
1
1奈良県立医科大学糖尿病学講座
pp.283-285
発行日 2015年4月15日
Published Date 2015/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415200119
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『病を引き受けられない人々のケア—聴く力,続ける力,待つ力』が医学書院から出版された.これは本誌で2004年から始まったMaster Interviewを修正加筆したものである.私がインタビューさせていただいたお話は,一言で表すと糖尿病を巡る「科学と人間」ということになると思われるが,そのなかから,主題が(科学より)人間にある対談をまとめたものである.
登場される方々は,河合隼雄,養老孟司,北山 修,中井久雄,中村桂子,門脇 孝,鷲田清一,西村周三,皆藤 章の諸先生である.これらの先生と対談を始めた頃,私には糖尿病に関する大きなテーマがあった.それは私たちが知っている(と思っている)科学としての理解以上(以外)の糖尿病理解はどんなものかということである.わかりやすく言えば,この先生方が著された書物を読んで,述べておられる考え方を糖尿病に当てはめればどういうことになるだろう,と思ったのである.
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