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Updates 2013◆糖尿病学の進歩
リスクスコアを用いた糖尿病発症予防:久山町研究
Risk score for prevention of diabetes:the Hisayama Study
清原 裕
1
1九州大学大学院医学研究院 環境医学分野
pp.811-814
発行日 2013年11月15日
Published Date 2013/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101634
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はじめに
近年わが国では生活習慣の西洋化が進み,肥満とともに糖尿病が急増している.糖尿病は,最小血管障害や大血管障害のみならず悪性腫瘍や認知症など多彩な合併症をもたらし,生命予後にも大きな影響を及ぼす重大な疾患である.糖尿病を予防するには,その高リスク群を早期に見出し,食事や運動による生活習慣の介入を行うことが有効である.しかし,これまで糖尿病の高リスク群を正確かつ簡便に把握する指標はなかった.一方,近年,客観的な疫学的エビデンスに基づいて疾病の発症予測を行いその高リスク群を同定する手法の1つとして,リスクスコアが注目されている.本稿では,福岡県久山町における追跡研究(久山町研究)のデータをもとに考案された糖尿病発症を予測するリスクスコアと,それを実用化したソフトウエアを紹介する.
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