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特集 高血圧in糖尿病 その対策!!
心腎連関を考えた降圧療法
Blood pressure lowering therapy on the basis of cardio-renal interaction
宇津 貴
1
1滋賀医科大学 糖尿病・腎臓・神経内科
キーワード:
①微量アルブミン尿
,
②無症候性脳梗塞
,
③腎動脈狭窄
,
④降圧目標
Keyword:
①微量アルブミン尿
,
②無症候性脳梗塞
,
③腎動脈狭窄
,
④降圧目標
pp.516-520
発行日 2012年9月15日
Published Date 2012/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101397
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はじめに
糖尿病は,それ自体が心血管疾患の危険因子であるとともに,高血圧を合併する頻度が高い.糖尿病状態において血圧コントロールが不良であると,心血管合併症とともに糖尿病性腎症が進展し,腎症が進展すると心血管死亡リスクが増大する.心血管リスクが相乗的に亢進するわけである.そのため,糖尿病患者においては腎保護を考えた血圧管理が重要になる.一方,糖尿病患者において,腎機能低下の原因となるのは糖尿病性腎症のみではない.例えば,動脈硬化病変が腎血管に及び狭窄をきたすと,虚血によって腎機能は低下する.糖尿病患者において,腎機能保持および心血管合併症防止を目指すためには,個々の病態に応じた降圧治療法を選択する必要がある.
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