Japanese
English
特集 どうしたらやせられる?―名人の示す実例集
Ⅱ実践肥満攻略法
公的病院と行政が連携した健康増進システム(メディコトリム)とその成果
The cooperative health promotion project (medico-trim) of regional public hospital and administrative service,and it's results
小野 正人
1
1青森県立中央病院 医療管理監
キーワード:
①メディコトリム
,
②健康教育
,
③予防医学
,
④行政-医療連携
Keyword:
①メディコトリム
,
②健康教育
,
③予防医学
,
④行政-医療連携
pp.85-89
発行日 2011年1月15日
Published Date 2011/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101144
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
飽食と慢性的運動不足が原因のメタボリック症候群の名称とその概念の一部は,厚生労働省やマスコミその他の広報努力により瞬く間に一般的な知識となった.しかし,相当の頻度で“silent killer”として寝たきりの原因となることは一般には強く認識されてはいない.肥満をベースにした生活習慣病は動脈硬化性変化が進行するまで“silent disease”であり,メタボリック症候群の部分症である高血圧,糖尿病,脂質異常症などの無症状の段階での人々の意識はまだまだ低いとされる.また,マスコミのみならず各種学会などで予防が重要と喧伝されているわりに,一般診療の多忙さなどの理由から食事・運動指導などに関する医療サイドから独自の対策はない.筆者は,特定健診が行われる以前の2004年からメタボリック症候群対策としての健康増進事業を創始した.人口14,000人,老齢化率28%の埼玉県北部にある小鹿野町の町立病院と町行政が協力して健康増進チームをつくり,低コストでの運営とその効果の実証を目指したシステムである.今回,保健指導の視点から当システムと筆者の直接関わった初期からの5年間の成果について報告する.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.