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特集 糖尿病診療の将来展望 10 Topics
IV.システムはどこまで変わる…
糖尿病の診療システムが変わる:病院勤務医の立場から―現状と将来展望
Transforming clinical practice system in diabetes-Current situation and future perspective from the viewpoint of specialized facilities
能登 洋
1
,
本田 律子
1
,
岸本 美也子
1
,
野田 光彦
1
1国立国際医療研究センター病院 糖尿病・代謝症候群診療部
キーワード:
①病診連携
,
②糖尿病診療ガイドライン
,
③EBM
,
④地域連携パス
Keyword:
①病診連携
,
②糖尿病診療ガイドライン
,
③EBM
,
④地域連携パス
pp.645-650
発行日 2010年11月15日
Published Date 2010/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101118
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□はじめに
糖尿病診療の二大特徴として,生涯疾患であることと多面的疾患であることが挙げられる.そのため,診療システムとしてはいわゆる循環型病診連携と多角的継続診療の機能が必要となる.これらの点は,ガイドラインをはじめ,さまざまな媒体を通してその重要性が説かれている.しかし,日本の現状としては,潤滑に機能しているシステムはあまりなく,存在しても他地域・他施設との整合性がとれていないことが多い.
糖尿病患者が急増加しているなかでのこのような状況に鑑み,厚生労働省は,独立行政法人国立国際医療研究センターなどに,糖尿病などの生活習慣病対策の国としての中核的な役割を負託し,また,各都道府県に対しては,その作成する医療計画のなかで糖尿病の予防・治療についての地域における医療連携体制を整えることを求めている.本稿では,当センターの糖尿病情報センターにおける「糖尿病情報サービス」が提供を開始した医療機関検索機能や地域連携パス情報,患者データベースなどについて紹介・解説する.これから糖尿病の地域連携を立ち上げる多くの地域が,これらの資料を参考にして,地域の実情に見合った連携体制を構築していくことを願っている.
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