Japanese
English
特集 臨床医のための実践的食事療法
I.食事療法の基本
噛むこと
The importance of chewing for diabetes patients
正木 孝幸
1
,
吉松 博信
1
1大分大学医学部総合内科学第一講座
キーワード:
①肥満糖尿病
,
②咀嚼法
,
③神経ヒスタミン
Keyword:
①肥満糖尿病
,
②咀嚼法
,
③神経ヒスタミン
pp.285-290
発行日 2010年5月15日
Published Date 2010/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101055
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肥満糖尿病の改善には言うまでもなく食事療法が重要である.しかし一方で,その実行と継続は困難である.大切なことは治療に関する知識の提供ではなく,知識を行動に移し継続させる方法論である.そのため肥満糖尿病の治療にあたっては,患者が有する固有の問題点をそのライフスタイルのなかからピックアップし,肥満糖尿病の治療に応用することが必要になる.食事の際,あまり噛まないという点は,肥満糖尿病の患者の行動の問題点のひとつであり,食事の際に,よく噛む(咀嚼法)を用いた行動療法的アプローチの有用性はここに存在する.そこで本稿ではまず,食欲調節の概論をまず述べ,次に咀嚼と関係ある脳内因子である神経ヒスタミンについて,最終的に実際の肥満糖尿病における咀嚼法の具体的な方法について述べる.
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