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特集 最新のデータに基づく日本人の糖尿病治療 日本人2型糖尿病の本質にせまる
日本人ではどのタイミングでインスリン治療に切り替えるべきか
When is the timing to initiate into insulin therapy in case of Japanese diabetic patients?
石田 均
1,2
1杏林大学医学部第三内科
2杏林大学付属病院 糖尿病・内分泌・代謝内科
キーワード:
①インスリン治療
,
②C-ペプチド
,
③グルカゴン負荷試験
,
④インスリン分泌能
,
⑤2型糖尿病
Keyword:
①インスリン治療
,
②C-ペプチド
,
③グルカゴン負荷試験
,
④インスリン分泌能
,
⑤2型糖尿病
pp.261-266
発行日 2009年5月15日
Published Date 2009/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100944
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2型糖尿病の日常診療において,インスリン療法が現状で占める位置付けとして,食事・運動療法を励行しているにもかかわらず経口血糖降下薬(以下,経口薬)で十分な効果が得られず,止むを得ずインスリンを導入するという最後の手段的に用いられる場合が多い.したがって,その導入のタイミングは,時としてどうしても遅れがちになる.また,これらの背景として,導入に踏み切るための臨床的な基準がいまだに不明確なこともあげられる.日本人の2型糖尿病は,欧米に比して肥満の度合いが小さく,標的組織でのインスリン抵抗性よりは膵β細胞からのインスリン分泌不全がその病態上において重要な役割を果たしている.したがって,個々の症例での経時的な内因性インスリン分泌能の的確な評価が,インスリン治療への適正な切り替え時期の決定において,かなり重要な地位を占めると考えられる.
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