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特集 最新のデータに基づく日本人の糖尿病治療 日本人2型糖尿病の本質にせまる
米国における2型糖尿病のインスリン分泌能と抵抗性
Insulin resistance and ability to secrete insulin in type 2 diabetic subjects in the United States
松田 昌文
1
1埼玉医科大学総合医療センター内分泌・糖尿病内科
キーワード:
①インスリン抵抗性
,
②インスリン分泌能
,
③disposition index
Keyword:
①インスリン抵抗性
,
②インスリン分泌能
,
③disposition index
pp.235-239
発行日 2009年5月15日
Published Date 2009/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100940
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仮説:2型糖尿病患者のインスリン分泌能には人種差が存在するか?
米国人と日本人では見た目で体格がかなり異なることがわかる.これは人種差(遺伝子の差)と生活環境の差の2つの要因が関係していることが想像可能である.米国の糖尿病は日本の糖尿病と病態が異なるのではないかと仮説が立つ.ともかく血糖値はインスリンにより制御されている値であり,本来容易には動くものではないはずである.糖尿病では血糖が上昇する.制御できずに血糖が上昇する状態が存在するとしたら,インスリンが効いていない(インスリン抵抗性)かインスリンが十分に分泌されない(インスリン分泌能低下)ことが原因と考えられる.注目すべき点は,米国をはじめ最近発表される論文ではインスリン分泌をdisposition indexで評価することが多い点である.まず,インスリン抵抗性とインスリン分泌能は実際にどのように測定すべきと考えられているかを概説し,測定評価された結果を述べる.
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