Japanese
English
特集 患者満足度を高める糖尿病診療
第1部 外来で患者満足度を高める
こんな患者を診るとき
糖尿病患者における冠動脈疾患の2次予防と予後改善のポイント
Secondary prevention of coronary heart disease in diabetic patients
石井 純
1
1北海道社会保険病院 内科
キーワード:
虚血性心疾患
,
冠動脈2次予防
,
病診連携
Keyword:
虚血性心疾患
,
冠動脈2次予防
,
病診連携
pp.222-224
発行日 2005年2月15日
Published Date 2005/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100673
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
病診連携で2次予防を行い満足度を高める
緊急時の対応を含め,病診連携を深めて,常に患者の心臓の状態を把握しておくことが大切である.
糖尿病は冠動脈疾患の最大の危険因子だけでなく(Box 1),起こした冠動脈病変は非糖尿病患者に比べ予後不良であり,治療後の再狭窄・合併症が多いことが知られています.ですから冠動脈疾患をもつ糖尿病患者さんの場合,2次予防をきちんと行うことと万が一再発しても重症化を防ぐことが満足度を高める最も重要なことです.心血管イベントの再発は100%防げるものではなく,緊急時の対応を普段から準備しておくことも大切です.緊急時のことを心配される患者さんは多く,その不安ゆえに大病院志向が生まれるのも事実です.この点に関して満足度を上げるためには,専門医との連携だと思います.
患者指導の実際
□2次予防に必要な治療・生活改善をすすめていく
糖尿病患者の大血管障害抑制がエビデンスとして証明されている薬物治療は,降圧治療,脂質低下療法です.これらの治療を行っていくと同時に内臓肥満があれば積極的に解消をすすめていきます(218頁参照).Steno-2 研究3)のデータを示して,具体的なリスク軽減率を示す方法もあります(Box 2).Box 3のような模式図でプラークの安定化を目的としていることを説明すると理解しやすいでしょう.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.