Japanese
English
研究ノート
日本人耐糖能障害の特徴
Characteristics of impaired glucose regulation in Japanese
福島 光夫
1
,
西 勇一
2
,
清野 裕
3
1先端医療振興財団 臨床研究情報センター 健康情報研究室
2京都大学 糖尿病・栄養内科
3関西電力病院
pp.551-552
発行日 2005年5月15日
Published Date 2005/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100552
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- Abstract 文献概要
◆境界領域の糖代謝異常の亜分類
1999年に改訂した日本糖尿病学会の診断基準では,空腹時血糖(FPG)110mg/dL未満を正常領域,126以上を糖尿病領域とし,経口糖負荷試験(OGTT)2時間値140未満を正常型,200以上を糖尿病型とし,それぞれその間を境界型と判定する.1998年の世界保健機関(WHO)基準のimpaired glucose regulation(IGR)という範疇とカットオフ値は一致している.これらのカットオフ値により境界領域の糖代謝異常は,Box 1に示すように,単独IFG,単独IGT,IGT/FHの3群に亜分類できる(Tips 1)1,2).この亜分類を用いてこれまでにわれわれは,単独IGTはインスリン初期分泌障害が主体であるのに対し,IFGはインスリン分泌障害とインスリン抵抗性の双方が関与していることを報告した(Box 1,2)3,4).
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